テレビゲームの影響か「視力1・0未満」小学生の3割、中学生は5割超す

 視力が「1・0未満」の子供が、小学校で3割近く、中学校では2人に1人に上ることが21日、文部科学省が発表した今年度の学校保健統計調査でわかった。

 子供の視力低下は20年以上続いており、同省は「テレビゲームやパソコンの影響ではないか」とみている。

 調査は、今年4?6月に健康診断を受けた全国の幼稚園児と小中学生、高校生から、計約336万人分を抽出して集計した。

 それによると、視力が「1・0未満」の小学生の割合は、昨年度比0・7ポイント増の27・2%。視力が調査項目に加わった1979年度以降で最も高くなった。79年度は17・9%だった。

 「0・3未満」の小学生も6・1%と、やはり過去最高。79年度の2・7%の2倍以上の割合になった。

 同じ傾向は中学生でも見られ、「1・0未満」は昨年度比2・3ポイント増の50・1%で、「0・3未満」は同0・7ポイント増の20・4%。79年度は、「1・0未満」が35・2%、「0・3未満」が13・1%だった。

 文科省では、小型ゲーム機や携帯電話の普及も視力低下の要因になったとみている。幼稚園児の「1・0未満」は24・0%、高校生は58・7%だった。

 一方、ぜんそくの子供は、幼稚園で2・4%(昨年度比0・8ポイント増)、小学校で3・8%(同0・5ポイント増)、中学で3・0%(同0・3ポイント増)で、いずれも過去最高を更新。また、今年度から新たに調査項目に加わったアトピー性皮膚炎の子供は、幼稚園で3・8%、小学校で3・6%、中学で2・8%、高校で2・2%だった。

読売新聞 - 2006年12月21日