テレビゲームする外科医は腹腔鏡手術が上手と 米調査

シカゴ──テレビゲームで高得点を挙げる外科医は腹腔鏡手術でもミスが少ないという因果関係があることが、アイオワ州立大学の研究者らの調査で明らかになった。調査した研究者らは、ゲームの上手下手で手術の技量が予測できるという結果に驚いている。


外科関連の専門誌に発表された調査によると、ニューヨークにあるハーバード大学ベス・イスラエル医療センターの外科医33人が調査に協力。


その結果、少なくとも1週間に3時間テレビゲームで遊んでいた医師9人が、まったくゲームをしていなかった15人と比べて、ミスが37%少ないだけではなく、作業時間が27%速く、外科処置の技量を測定するテストで42%高い得点を獲得していたという。


腹腔鏡手術は、術部位の切開する部分が少なくて済み、患者に負担をかけない手術として、採用が増えている一方で、医師は画面を見ながら細かい作業を行うため、手先の器用さや正確さが求められる。


これまでにも、テレビゲームは画面を見ながら手先を動かす訓練に役立つとの研究が報告されており、研究者らは今回の調査でさらに、ゲームが手術の技量向上に役立つことがわかったとしている。


しかし、テレビゲームに夢中になりやすい年代の子どもがいる親たちには、「ゲームが上手だからといって、医学部に入りやすくなるわけではない」と指摘し、ゲームを長時間続ければ、成績が下がったり運動不足になりやすいと、注意を呼び掛けている。

CNN Japan - 2007年2月23日