放課後、週末有意義に…家庭・学校・地域は何を

 伊那市教育委員会などが主催する「放課後子ども体験フォーラム」は14日夜、同市駅前ビルいなっせであった。子どもたちの健やかな成長のため、放課後や週末に体験活動・学習指導をさせるために家庭、学校、地域は何をしていけばよいかを考えた。

 学校職員、PTA、育成会、公民館関係者など約200人が参加。伊那教育事務所の山田敏郎生涯学習課長の基調講演や「子どもの居場所づくりはなぜ必要か」などについての全体討議があった。

 山田課長は、運動能力や学力の低下、集団行動ができなくなっている子どもたちの現状を説明。「心の成長には地域での豊かな体験が不可欠」などとし、人と人とのつながりを持った地域社会づくりの必要性を訴えた。

 最後に「人と人とのつながりは時代と共に薄れていっている。キーワードは人との交流を自分の立場でどう問い直す必要があるか」と呼び掛けた。

 討議では「子どもたちの生活は忙しくなっている。多様な人との関わりが減っているので、生活体験の豊かさを求めたい」「人と接する機会をつくって、家でテレビゲームをするよりも楽しいと思える居場所づくりができれば」などの意見が出た。
伊那毎日新聞 - 2006年11月17日