不登校対策 「中1ギャップ」防止

増え続ける児童・生徒の不登校に対応するため、県教育委員会は1月5日、県内小学校の不登校担当者約800人を集め、初めての対策会議を藤沢市で開催する。年間30日以上学校を休む不登校の中学生の数は昨年度7617人と過去最高になっているためで、早期から対応することで未然防止を目指す。

 県教委のまとめでは、不登校の中学1年は1708人で、前年度の小学6年の552人から急激に増加する。学校現場では「中1ギャップ」と呼ばれ、中学に入学することで友達が変わったり、学習の内容や生活環境の変化することなどにうまく対応できないために不登校になりやすいとされている。

 中学1年時に不登校になった生徒の半数近くは「不登校経験あり」との調査結果もあるため、小学校での対応を最重要課題として、担当者にも未然防止のための対応法を指導することになった。中学の担当者への対策会議は既に8月に開催している。

 また、子供の数が減ったり、テレビゲームで遊ぶ時間が増えたことなどにより、対人関係を築くのが得意ではない児童・生徒が多いとの指摘も多い。このため会議では、子供自身が対人関係を築く力を身に付けさせるため、新学期の早い時期にゲームなどを交えて自己紹介をさせるなど、具体的な方法を紹介する。

産経新聞 - 2006年11月27日