PS3は飛ばず、Wiiが羽ばたく

PS3が発売を開始した。しかし、欲しい人すべてに行き渡るのは、まだまだ先のことになりそうだ。
ショックだったのは、PlayStaion.comでの販売が全く無かったこと。発表が遅いっちゅうの!予約しようにも、もうどこも満杯でムリ。後は、当日に賭けるしかない状況となった。PS2発売時のパニックの二の舞は避けたかったのだろうが、もっと早くにユーザに告知するのが筋のはず。ちなみに、PS2の発売時には、PlayStaion.comに何度もアクセスして初期バージョンを手に入れたクチである。現在使用中のPS2(小型タイプではない)は2代目だ。

まあ、確実に手に入るというなら、どこで購入しても同じである。しかし、初期販売数が少ないと分かっているため、PS3のターゲット層は、ここで真っ二つに分かれてしまう。品薄で手に入りにくいからこそ余計に欲しくなってしまうタイプと、タイトルがまだ少ないし、Wiiも出るから、しばらくは様子見するかというタイプである。前者は市場のけん引役となるはずだが、そもそも部品調達と生産が追いついていないので、どこかにムリがくる。大量にヤフオク等に出品されているのも、その辺りを見込んでということなのだろう。後者に至っては、自分なりのキラーソフトが発売されるまで、動かないかもしれない。

PS3は素晴らしい。それは認める。
東京ゲームショウ2006で、娘が試遊した「デビルメイクライ4」の動きは凄かった。
先日「リッジレーサー7」のデモ画面も見たが、細部まで鮮やかに描かれた景色には見とれるほどだ。こちらは、もう実際にプレイした方もいらっしゃるだろう。羨ましいかぎりである。
実は、カーレースは苦手だ(ときどき逆走したりする)。ゆっくり気ままに走れたらいいのにと、いつも思うのだが、そんな癒し系のゲームを開発してくれるところはないのだろうか。リソースはふんだんに消費するが、ゲーム自体は高級なリゾートのように、ゆったりとした時の流れを感じつつ、癒し効果もあるという超贅沢な造り。岩盤浴の次に来るのはこれ! これこそ、大人のゲームだと思うのだが..

とは言え、過剰なまでの高性能な機能や要素を詰め込むことこそ、次世代ゲーム機の使命であるというのが一般的な考え方であろう。さらに、一歩進んだゲーム観を持つほど、PS3は熟してはいない。いや、まだ、やっとスタート地点に立ったばかりだ。
しかしながら、一部のゲーマーだけに受けがいいソフトばかりを開発していては、爆発的なヒットは望めないのではないか。ニンテンドーDSのキラーソフトが「脳を鍛える大人のDSトレーニング」であったように、必ずしも高度な技術を用いていないゲームでも、コンテンツ次第で万人に受け入れられることがあるということは実証済みだ(タッチペンの恩恵は大きいが)。そんなキラーコンテンツがPS3に登場するのはいつのことだろう。
CNET Japan Blogs - 2006年11月14日