テレビゲームで対戦型PCゲーム競技

2007年10月、マカオで開かれる「アジア室内競技大会」で革新的な競技が実施されるのだ。「Eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)」、対戦型パソコンゲームによる競技だ。日本でのなじみは薄いが、韓国や欧米では国際大会が開かれ、プロリーグがテレビ中継されるなど人気を誇っているという。中国でも2003年に国家体育総局が正式体育種目に指定、来年の北京五輪で公開競技となる可能性も浮上している。

 マカオ・アジア室内大会のEスポーツ採用は昨年4月のアジア・オリンピック評議会(OCA)の理事会で決まったのです。公式サイトには「体力、瞬発力、戦略が重要」「速い反応を必要とするチェスゲーム」とあり、室内陸上や短水路競泳、フットサルなどとともに同大会競技の仲間入りを果たしました。

 種目は「ウイニングイレブン」(サッカー)と「Need for Speed」(自動車レース)、「NBA Live」(バスケット)でいずれも家庭用ゲーム。いわばアジアのゲーマーたちが金メダリストを目指して激突することになるのです。

 Eスポーツ競技は10月26日、マカオ・インターナショナル・コンベンション・センターで火蓋(ひぶた)が切られ、初代アジア王者は29日に出揃(そろ)う。ゲーム大国・日本の代表選手にもメダルを期待したいところだが、長らくパソコンではなく、通信のできないテレビゲームが主力だったという特異なゲーム事情もあって統括団体がまだないなど環境整備面での遅れが大きなハンデとなっています。